部品構成
右の図はボールネジを使用した位置決め機構において、発生する位置決め誤差の補正機構を持ったボールネジである。
特殊板カムに誤差値を記憶する機能を持ったボールネジで、補正の値を目で確認しながら調整ができ高能率に精度調整が出来ます。
当社での精度実績比として±5μは十分可能です。長ストロークでも同じ精度がでます。
(精度調整の作業時間は、このボールネジを採用すれば、激減します)

特長
- 精度低下の複数要因を総合的に補正するので調整の時間は、飛躍的に短縮される。 (精度を低下させている原因の追求、組み立て、分解の繰り返し、再加工が不必要)
- 納入先で精度の再調整が発生しても、すぐに対処できる。
- リニアスケールが不要で、制御もオープンで済みコストダウンが計れる。
- 長尺物でもミクロン単位の位置決め精度。転造ボールネジでもミクロン単位の精度の確保が容易である。
- 実際に精度が必要な場所での基準尺の測定に基づく精度の調整が出来る。 (精度調整後、基準尺は取り外すので、基準尺の存在した場所で仕事ができる)
- 高精度の部品加工を必要としない。
- このボールネジを使用することにより、高精度のアクチュエータ(二次元、三次元)が安価に出来る。例)三次元で7軸使用
補正例
例1 同じ負荷でもX1とX2の位置では伸び量がことなる

例2 上図の例ではh1とh2の位置ではスイング現象により同じ送り量でも移動量がことなる

使用例
- 図2のように、サポートユニットに支えられたボールネジに、補正アームA,Bを取り付ける。
- スライダーに取り付けられたカムフォロアーに補正用屈曲カム板が接触する様にする。
- 補正アームAにモータを取り付け、カップリングでモータとボールネジを固定する。
- スプリングで補正用カム板とカムフォロアーが常に接触する様にする。
(注意)図2この補正機能付きボールネジは組み立て完了後に、精度補正を行います。従って調整作業のために、ネジ締め、ネジ緩め等の、メンテナンススペースが必要です。
